我慢をする心の先は・・・?(3話)
23時55分。
普通は寝てる時間帯だ。
非常識な時間に、愛する旦那様の携帯が鳴る。
パパさんからだ。
私は長女の靴を蹴ったかもしれないその子の家から帰った後、旦那様と話し込んでた。
起きてた時間帯だからいいけど。
まさか、今日の今日で電話を掛けてくるとは思わなかった。
「もしもし、おぉ、どうゆうことや?」と、旦那様。
私は携帯に耳を近づけて話を聞いた。
私が帰った後に、子供を起こして、長女の靴を蹴ったのか聞いたらしい。
そしたら、すぐに泣き出したのだと・・・蹴ったのも本当だと・・・
長女に謝りたいと泣きながら訴えたらしいのだ。
パパさんは、子供が泣き出したため怒れなかったと言った。
怒れない親は、親じゃない!!誰になんと言われようと、親は怒れて親よ!!
自分の子供を怒れないってなに?悪いことしても怒らないの?恐ろしいわ!!
旦那様にパパさんが謝ってた。必死で謝ってた。
「なんで蹴ったとや?」
靴があったからただ蹴ったらしい。「それだけや?」
それだけらしい。何も言わなかった、と。
明日、家に子供連れて謝りに行きます、と。
「別に来んでもいいけどよ」と言う旦那様に対して、いや、行きます!!子供に謝らせてください!!って。
ただ蹴った。
持ち主の目の前で?理由なく靴を蹴るの?て、事は遊びの範囲内?
大げさにしたのは私だけ???そんなわけないじゃん!!
あの子が泣いたってことは、悪気があってやった証拠じゃないの!?
親にバレたのが、怖かったのもあるんだろうけど、いくら子供でも、自分のやったことに、少なくとも責任がついてくるのは、6年生でも分かるよね?
まだ、分からないのか?
親なのにちゃんとした理由も聞き出せないってどうなのよ?
長女の靴だから蹴ったのか?ほかの子の靴だったら蹴ってないやろ?
泣き疲れたのか、ぐっすり眠ってる長女。
「明日は、嫁と長女を家に置いとくから、来るときは俺に連絡してくれ」
責めなかった旦那様。
怒鳴らなかった旦那様。
我慢してるのが分かった。怒鳴らなかったのも、長女の為だろう。
バレーに戻れなくなるようなことはしなかった。
「アホか?自分の子を怒れないってどういうことや?」
電話を切って、そう言い放った旦那様。子供たちに甘い親。先が怖いわ。
「私、間違ってるんかな?長女に怒り過ぎてる?言い過ぎてる?もっと子供だからって大目に見るとか、我慢するとかするべきなのかな?」
私は、容赦なく怒る。可愛いだけじゃ子育てなんて出来ない。
我慢なんてしないよ!ただでさえ、めちゃくちゃ我慢してるのに!!
次女(3歳)だって、言うこと利かないとき、人を傷つけたとき、悪いことをしたとき、必要なら叩くし、怒鳴りつける。
悪いことしたら、親に怒られるから・・・親が怖いから・・・それが歯止めになるとも思わないんだけどさ・・・
もしかしたらなるかもしれないもんね!!
子供が3人いても、正しい子育てなんて私は知らない。
専門家でもないし。感情に任せて怒って、傷つけることだってある。
靴を蹴ったぐらいで、家に行かんやろ?・・・って思われるかもしれない。
それでも、私は、自分が納得できないことは自分で確認したいのだ。
ただ、本当のことが知りたいだけなのよ。
救いなのは、今まで、長女が人に対してそういうことをしてないであろう、ということ。他の保護者が怒鳴り込んでくるなんてことは、ない。
もしかすると、大人が気付かないところで、長女が誰かを傷つけてるかもしれない。
疑い出したらきりがないけれど、長女を信じてないわけじゃない。
心の中では、無条件で信じてる。
だけど、子供に教えていくためには、全てを信じるよ!!なんて言う訳ない。
うん。私は言わない。
「どうせ信じてくれんわ!!」て、私に泣きながら言う時がある。
長女が関わってるグループで仲間外れが起きた時、私は悪くないの一点張り!!
ほかの子が友達をハブくようなことをして、その場にあんたが居たんだったら共犯!!
これが長女には伝わらない。何回言っても、伝わらないし、私悪くないの一点張り!!
自分は仲間外れにしてないから関係ないって思ってるの。
長女の気持ちは分かってる。親だから、言い分も悪くないって思う気持ちも分かる。
その前に、「そういうことするのやめようや」って、注意できる子になってほしい。
自分がハブられたら、いじめられたら・・・って、怖いみたいだけど、そう思ったとしても、事実、そうなったりしても、そこは全力で私が守るわ!!
それは、親の役目と思ってる。
てか、私のことだから、そんな学校行かんでいいって言うわ。
命の方が大事だもん。
死なないとも限らんし。
親としては、ダメなことはダメだと言える子でいて!!ひとりじゃないんだから!!
そうは言っても、子供だから子供同士、合せてしまうのも分かるのよ。
合せないとどうしようもないときがあるのも分かってる。
これから先だって、そういう問題はいつもついてくるはず。
ダメなことをダメだと言えない長女を、そこがダメなのよ!!と否定するように怒ってしまう私。
何かの本に、子供を否定するような怒り方はいけないと書いてあった。
・・・優しく考えながら説教なんか出来るか!!
怒るときは、思ったことそのまま言う!!で、後で謝るのよ。私。
「怒り過ぎって事は無いわ、言い過ぎと思ったら俺が止めるし、怒って当たり前や」
愛する旦那様は、長女の本当の父親ではない。
でも、本当の父親のように接してくれる。
「親が子供に怒るのは当たり前だ、俺だって長女を怒る」
本当の父親ではない旦那様は、怒ったら怖い。
長女は1発で言うこと利く。最近は、まったく利かない!!
・・・やっぱこの時期の反抗期には敵わない。
そして、この後、我慢を超えるほどの出来事が待っていたのです。